アルバイトのせいで大学の勉強ができない。シフトも勝手に入れられちゃうし・・・。このままだと留年しちゃう。どうしよう・・・。もしかして、これってブラックバイトなのかな?
この記事を開いたあなたはこれまでアルバイトでこんな経験をしたことがありませんか?
心当たりがある方はもしかしたら、それ、ブラックバイトかもしれません。
ブラックバイトには以下の傾向が見られます。
- 希望していないシフトを入れられる。
- 雇用契約書を作成していない。
- 賃金が1分単位で出ない。
- 勤務中に自分が壊してしまったものを自分で弁償することがあたり前。
この記事では、私たち自身や知人の「ブラックバイト体験談」をもとに、
大学生が知らないうちに働いてしまうブラックバイトの見極め方やその対処法をご紹介します。
体験談を知ることで、同じ体験をあなたがしなくても、ブラックバイトを選ばない選択ができるようになるでしょう。
もし、あなたが上の項目を見て、
「自分が働いているのがブラックバイトかも?」
「ブラックバイトを回避したい!」と思ったのなら、ぜひ参考にしてください。
もくじ
1.ブラックバイトとは?
多くの学生が、お金を稼ぐためにアルバイトをしていますが、自分がブラックバイトで働いていると自覚するのは、だいたい「現場で働いてから」です。
ブラックバイトの被害を受けてから、ブラックバイトだとわかるパターンが多く、事前に防げるパターンはごく稀です。
まずはその定義から確認し、ブラックバイトを正しく認識することから始めましょう。
働く前って、面接をする相手もよく見せようとするから、それに騙されるような形になってしまうんだよね。
1-1.ブラックバイトの定義
ブラックバイトとは、2013年に中京大学の大内裕和教授が提唱をした造語です。
当時、大学生の貧困問題がテレビなどで取り上げられている時期に生まれた言葉です。
大内教授はブラックバイトを、
「学生であることを尊重しないアルバイト。フリーターの増加や非正規雇用労働の基幹化が進むなかで登場した。低賃金であるにもかかわらず、正規雇用労働者並みの義務やノルマを課されたり、学生生活に支障をきたしたりするほどの重労働を強いられることが多い」
急増する「ブラックバイト問題」〜学生の未来を奪うほどの驚くべき実態
と説明をしています。
アルバイトが忙しすぎて、テスト勉強ができなかったり、授業に出席できなかったり・・・。学生として本末転倒な状態になってしまうんですね
2.ブラックバイトの特徴14選
では、大学生活に支障をきたすブラックバイトにはどんな特徴があるのでしょうか。
以下に、特徴をご紹介します。
- 長時間労働を強いられ、休憩がもらえない。
- 自腹で残った商品を買わされる。
- 希望ではないシフトに強制的に入らされる。
- 労災保険に入れてもらえない。
- 辞めさせてくれない。
- 準備の時間に時給が発生しない。
- 仕事の備品を自腹で買わさられる。
- 時間外労働をした場合の割増賃金が払われない。
- サービス残業が当たり前。
- シフトを増やそうとする、シフト外出勤を強制される。
- 賃金が最低賃金よりも低い。
- パワハラが横行し、売上目標を押し付けられる。
- 給与明細がない。
- 研修期間を終わらせてくれない。
2-1.長時間労働を強いられ、休憩がもらえない
厚生労働省によると、
使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。
厚生労働省|労働時間・休日
以前働いていた居酒屋で、「今ピークタイムだから休憩あとでいい?」って言われて6時間以上ぶっとうして働いたことがありますね・・・。今思えばブラックバイトでした・・・。
2-2.自腹で残った商品を買わされる。
売れ残った商品や在庫を自腹で買うように話をしてくることもブラックバイトです。
「今日、売れ残ってしまった責任は君にあるから、責任をとって」などとと、こちらにそんな責務はないのも関わらず、自腹で購入をすることを迫ってきます。
労働者に対して責任を迫ってくる時点で、ブラックバイトです。
雇用者側は、労働者に対しての責任を負う必要があります。
友達が、発注ミスなどでたくさん余った商品を買わされたりしていましたね・・・。バイト代がそれに消えているって気づいているんですかね・・・。
2-3.希望ではないシフトに強制的に入らされる
希望をしていないシフトを入れられ、
「働きたくないのならやめてもいいよ?」などと脅してくることもあります。
本人が出した希望シフトを雇用側が都合の良いように、
組むことが増えると、それが当たり前になって、なかなか抜け出せなくなります。
良いように雇用側に使われてしまい、大学生活に支障が出てしまうのは間違いないでしょう。
「アルバイトのために授業を休む」
「大学の勉強よりも、バイトを優先させられる」ことになってしまうと本末転倒です。
他にもアルバイトを休もうとすると
「出れないの?それとも出たくないだけ?」
「何時から何時まで何の予定があって出られないわけ?」と逆ギレしてきます。
何気ない雑談のような感じで、シフトの入ることを強制してくる”ツワモノ”もいるから要注意。「今週人足りていないからさ〜お願いだよ〜」みたいな感じで、助けを求めてくる。はっきりと休みたいときは主張をしよう。
2-4.労災保険に入れてもらえない
労災保険とは、
例えば、あなたが仕事中や通勤途中に起きたケガ・病気・障害、あるいは死亡してしまった際に保険の給付を行う制度のことです。
もっとシンプルにお伝えすると、仕事中や通勤途中に何かあったら、医療費などを自己負担せずに済むという制度のことです。
厚生労働省によると、
労働者(パートタイマー、アルバイト含む)を一人でも雇用していれば、業種・規模の如何を問わず労働保険の適用事業となり、事業主は成立(加入)手続を行い、労働保険料を納付しなければなりません(農林水産の一部の事業は除きます。)。
労災保険とはこのような制度です|厚生労働省
と説明してあります。
もしあなたのアルバイト先で、この労災に入っていないことがわかったら、
それは確実にブラックバイトです。
2-5.辞めさせてくれない
アルバイトを止めようとすると、
「訴えるよ?」「損害賠償金を請求するよ?」とか、
「代わりを見つけてくるまでやめさせられないからね」などと脅してきます。
辞める側に、自分のせいでシフトに穴が空いてしまう感覚があると相手の言いなりになってしまうことが多くあります。
辞める1ヶ月以上前から、確実に辞める意志をはっきりと伝えましょう。
脅しがあまりにも酷かったら、ボイスレコーダーで会話を録音することも自分の身を守るために後々効果的。音声ので証拠があると、労働基準監督官に相談をする際に、便利です。スマホにアプリとして入っていると思います。
2-6.準備の時間に時給が発生しない
着替えや開店準備、掃除などの時間も、きちんとした労働です。
こういった準備などの時間に時給が適応されないことも、ブラックバイトの特徴でもあります。
勤務自体をしていないから、時給は発生しないわけじゃないんですね!
2-7.仕事の備品を自腹で購入させられる
仕事をするために必要な備品を自分で買うように、
指示や要求をしてくる雇用責任者は要注意です。
「働くつもりならそれぐらい準備してくるよね?」
「備品も揃えてこれない人は働かせられない」
などの発言が見られる場合はブラックバイトです。
2-8.時間外労働をした場合の割増賃金が払われない
もしあなたが時間外労働をしたら、通常の時給から割増賃金が発生します。
1日8時間で週40時間を超えた場合や、22時〜朝5時までの時間帯に勤務する場合は1.25倍の割増賃金が発生します。
意外と知られていない労働中の時給UP。給与明細などを確認して、自分のお給料がきちんと支払われているのか。計算されているのかを確認しましょう。
そもそも通常の時給が全ての時間帯に適応されるわけではないということを知っておこう!
2-9.サービス残業が当たり前
よくある話で、時間ぴったりに定時に上がろうとしていたところ、
「あと5分お願い!」と言われ働いたら、
その働いた分を「シフト外の時間になるから時給発生はしてないのでごめんね〜」などと、定時以降も無給で働かせてこようと話してくる。
これはかなりブラックで悪質です。
しかも、半ば残るのが当たり前のように接していくること自体、
かなり悪質ですね。
しっかりと、残る場合は時給としてお金をもらいましょう。
そもそも労働は自分の時間を相手に提供をしているので、
それを無料でサービスをしているということは、限られた自分の時間を投げ捨てているようなものです。
自分の時間の価値は0円ではないと思いますので、
サービス残業はやめましょう。
日常的にサービス残業が当たり前になってしまうと、
賃金に関しての決まりが意味をなさなくなってしまいます。
2-10.シフトを増やそうとする、シフト外出勤を強制される
あなたが提出したシフト希望に対して、
「やる気あんの?」
「他のみんなはいっぱいシフト出せるのに君はこれしか出せないの?」などと、シフトを増やすように強制してくることもあります。
また、休みの日に電話がかかってきて、出勤を強制的に依頼をしてきた場合はかなりブラックです。
「お店が困っているんだから、休みなんてやめて働いて!」
みたいなことも、よくある話です。
2-11.賃金が最低賃金よりも低い
各都道府県では、時給あたりの最低賃金が定められています。
この最低賃金を割るようなアルバイトでは、そもそも働かない方がいいでしょう。
地域別最低賃金の全国一覧はこちら。
塾講師って、勤務時間以外にも教材の準備などをするじゃないですか?それって、準備時間と実際の勤務時間を足したら、普通に最低賃金が割れことだってありますよね・・・。
2-12.パワハラが横行し、売上目標を押し付けられる
アルバイトに対して、無理な仕事や売上ノルマを押し付けてくるブラックバイトもあるようです。
その売り上げ目標が達成しなかった場合に、怒鳴られたり、叱責されたり、時給から減らされたりすることもあります。
達成できない売上を理由に、いじめにあうことも・・・。
2-13.給与明細がない
小さな事業主、会社だと給与明細がない場合もあります。
給与明細がないと、自分があなたが働いた証拠になりませんし、
どういう計算のもとでお給料が支払われたのか不明のままになってしまいます。
会社側の単純な間違いやミス、不正にだって気づくことができません。
必ずもらうようにしましょう。
2-14.研修期間を終わらせてくれない
研修期間中の時給は通常の時給よりも低いです。
そのため、会社側からは安い人件費として捉えられます。
ブラックバイトでは、研修期間をなかなか外してくれず、
いつまでたっても研修時給で働かされることもあります。
「まだまだ一人前じゃないから研修だね」や、
「もっと成長をして欲しいから来月も研修だね」などの言葉は、
聞こえは良いかもしれませんが、ブラックバイトにおいては、人件費削減にしか考えてないところも多いです。
3.ブラックバイト体験談
ポイントとしては、自分が気づかないうちに起こっていることがほとんどです。
例えば、労災保険に関しては、こちらが事前に知識を持っていなければ、
話題にはなりませんし、意外と準備の時間に時給の発生がありだということも、あまり知られていません。
ブラックバイトは、大学生が法律などに「無知」であることをいいことに、うまくつけこんでくる。働く前に事前に知識を持っておくことが大事だね。
3-1.ブラックバイトが生み出される原因と背景
ブラックバイトには発生しやすい業種や業界があります。
例えば、飲食業、小売業が挙げられます。コンビニや居酒屋などは特に発生しやすいです。
慢性的な人手不足や、会社の利益をあげるために、
安い賃金での労働で、人件費を抑えようとする目的があります。
例えば、会社の正社員に1ヶ月で20万円のお給料を出しているとしましょう。
アルバイトには同じくらいの月の労働時間で10万円ほど。
年間ベースで計算をすると、正社員は240万円。
アルバイトは120万円。この時点で120万円も違います。
じゃあそれが、チェーン店で全国規模になったら・・・。
そう考えると、アルバイトを採用して働いてもらうことは、
企業側にとっては、とても大きな人件費削減方法になります。
3-2.ブラックバイト体験談〜ブラックバイトのリアル4選〜
実際にブラックバイトの体験談をご紹介します。
この中で、あなたがもし似たような体験談で該当するものがあった場合は、
いますぐそのアルバイトをやめた方がいいです。継続して働くことをおすすめいたしません。
3-2-1.コンビニ店員
コンビニバイトで体験した理不尽な体験談はあとを経ちません。
勝手にシフトに入れられていたり、時給がでなかったり、
お客さんのタバコ購入の際の銘柄が聞き取りずらくて、
聞き返したら「そんなものも知らないの?」と怒鳴られたり。
様々な年齢のお客さんが来店をするので、横柄なお客さんと接触する機会も多く、非常のストレスが溜まります。
もし、本当に接客を学びたいなどの目的があるのならば、コンビニバイトだけはやめたほうがいいでしょう。
大学時代の友人は、夜勤をやっていたんだけど、出勤をするたびに、トイレにある吐いた後を掃除したり、未成年がタバコを買いにきて追い払ったり、店員に絡んでくるサラリーマンと口論になったりと、大変そうだったよ。
3-2-2.塾講師
塾講師のアルバイトがブラックバイトだと言われる理由としては、
時給が高そうで、実質高く無いということです。
時給2000円や時給2500円などで、大学生からしたら他のアルバイトよりも魅力的に見えますが、ここが落とし穴です。
授業の時間だけ時給が発生する仕組みもあり、
例えば、授業が3コマで1コマ40分だとしたら、1日で120分=2時間。
2時間で時給が2000円だとしたら4000円です。
しかし、実際は、
授業をするための準備として教材研究やテスト勉強対策などをして、
1コマ分2時間の準備はかかります。
そうなると、実質、労働時間としては、1コマの準備に2時間かかっているわけですから、
1コマ40分の授業+2時間で、合計2時間40分が1コマにかかっている労働の総時間です。
3コマ授業で120分+(2時間の準備/1コマ)×3コマ=8時間。
つまり、3コマ授業をするのに、8時間の労働がかかっているので、時給2000円だとしたら、16,000円はもらってもいいはずです。
8時間働いているのに、もらっているのは、4000円・・・。
時給500円です。
塾講師のこの仕組み、よくよく考えるとかなりブラックですね。
生徒の人生がかかっているから、授業も適当にできなしですよね。大学の勉強もしないといけないし・・・。やりがいとかあるかもしれませんが、数字で見るとかなりブラックですね・・・。
3-2-3.居酒屋店員
居酒屋のアルバイトは、主に賃金や人間関係の問題が多く発生しています。
個人経営の居酒屋、チェーン店の大衆居酒屋など、居酒屋には種類がありますが、どれもひどい状況であることは変わりません。
お店側は慢性的に人手不足のため、半ば強制的にシフトに入らされることもあります。
他にも、個人経営の居酒屋は労務や経理関係の業務の知識が乏しく、
未払いや労働基準法に違反をしている働かせ方をしているところも多いです。
その結果、給料の未払いや休憩なしで働かせたりするところも・・・。
お客さんは基本的に酔っ払っており、正常な判断ができないくらいに飲む人が多く、接客も理不尽な対応を迫られることも日常茶飯事。
また、居酒屋自体の業態が体育会系のため、店長からの無理な指示やパワハラギリギリの指示も飛び交います。
20代が多く働いているので、友達や出会いが多く楽しいところは楽しいですが、お店によってはかなりパワハラがひどいところもありますね。
給料の未払いとか、強制的にシフトに入れられたり、お客さんが吐いたものを掃除しなくてはいけなかったり・・・。精神的にも体力的にも厳しいのに、時給もそんなに高くないです・・・。
3-2-4.飲食店系
飲食店アルバイトしているやつが「夕方のオープンから24時までの8時間で休憩とかないよお前みたいな根性無しとは違うから」ってドヤ顔って言ってたけど、それブラックだから……って心の中で叫んだ。— ちょめちょめ (@tapt_) May 14, 2016
カフェでヘトヘトになるので将来就職してもやっていけないと思ってたけど、カフェ案外ブラックという話を得たし、そもそも飲食がブラックなので飲食を選ばなければいいのではという知見を得た。飲食のアルバイトはもう二度とやらない— フラットちゃん (@flat_629294) April 24, 2019
カフェや居酒屋など、
飲食業界が全体的にブラックとして社会に印象が持たれています。
実際、筆者の友人が大手チェーン店のファミリーレストランで働いている時に、同じアルバイトのシフトリーダーの中年女性から、
「休むと、みんなに迷惑がかかるから休むのなら反省文書きなさい」と言われて、大学のテスト勉強ができなかったことも聞いたことがあります。
お店側の正社員が学生アルバイトを手駒のように使い、
休憩もなしで働かせ、しかも、大学とアルバイトの両立も考慮しない。
そんな飲食アルバイトは多くあるようですね。
大学の勉強や本来やりたいことを考慮しないで、シフトを入れることを強要してくることが多くあるみたい。
お皿を割ってしまった時に、自腹で払わさせられたりと、かなり悪質のところもある。
4.ブラックバイトを事前に回避するためのチェックリスト14項目
さて、ここまでブラックバイトの事例を紹介してきました。
では、実際にアルバイトを探す上で、
ブラックバイトを経験してから気づくのではなく、
事前に知るためにはどうすれば良いのか?
ブラックバイトを事前に回避するためには、2つ方法があります。
1つは、アルバイトの採用面接の際に、面接官にきちんと質問をする必要があります。面接官に直接質問をして、その反応からブラックバイトかどうかを見極めることができます。
2つは、実際に働いている人に質問をすることも効果的です。
以下の項目を実際に質問をする内容として、採用面接や働いている人に聞いてみましょう。
=チェックリスト14項目=
4-1.雇用契約書を書く。(相手:面接官) 4-2.大学との勉強の両立をしたいことを伝える。(相手:面接官、働いている人) 4-3.給与明細が出ることを確認する。(相手:面接官) 4-4.休憩が取れるかを聞く。(相手:働いている人) 4-5.一緒に働くアルバイトにどういう風に働いて欲しいか聞く。(相手:面接官) 4-6.研修期間を終える条件を聞く。(相手:面接官、働いている人) 4-7.最低賃金を確認する。(相手:面接官) 4-8.時給が1分単位で出るのかを確認する。(相手:面接官) 4-9.時間外労働で賃金が割増されるのかを聞く。(相手:面接官) 4-10.備品を壊してしまった際に自腹で払うのかを聞く。(相手:面接官、働いている人) 4-11.辞めるときにどれぐらい前に伝えれば良いかを聞く。(相手:面接官) 4-12.労災保険に入れるかを聞く。(相手:面接官、働いている人) 4-13.出勤のタイムカードをいつ打刻するのかを聞く。(相手:面接官、働いている人) 4-14.アルバイトに売り上げ目標があるのかを(相手:面接官、働いている人)
4-1.雇用契約書を書く。(相手:面接官)
雇用契約書を作っていないところは論外です。
絶対に雇用契約書の控えまでもらうようにしましょう。
その雇用契約書に書いてある内容を確認し、親にも目を通してもらってから、
印鑑を押すようにすると、ブラックバイトかどうかに気づくことができます。
4-2.大学との勉強の両立をしたいことを伝える。(相手:面接官、働いている人)
シフトにどれだけ入れるか?を雇用側は常に考えています。
そのため、大学の勉強や、やりたいことと両立をしたい旨を伝え、
「入ってもらえないと困る」などの、雇用側の発言をしていた場合は、
ブラックの危険性が高まります。
アルバイトのことよりも、雇用側、会社のことを第一に考えている証拠になります。
逆に、大学生のことを思っている発言が出てくる場合は、人材を大事に扱っている印象です。
4-3.給与明細が出ることを確認する。(相手:面接官)
給与明細は働いている証拠です。
給与明細が発行されているのか?
自分で見ることができるのか?
この辺の「お金」に関する部分をきちんと準備し、労働者に権利があるようにできている会社は後ろめたいことが無いので、給料の未払いなどを防ぐことができます。
4-4.休憩が取れるかを聞く。(相手:働いている人)
どんなに忙しい時も、アルバイトに対して気遣ったり、
体調を気にしてくれる雇用主ならば、
繁忙タイムの休憩の取り方を説明してくれるかと思います。
人間が一番よくわかるタイミングは、
「自分が一番厳しい時にどういう対応をするのか?」です。
お店が一番忙しい時に、アルバイトに対してどういう対応をしているのかで、そのお店がブラックバイトかどうかを判断する材料になります。
4-5.一緒に働くアルバイトにどういう風に働いて欲しいか聞く。(相手:面接官)
アルバイトに対して、「シフトにとにかく入って欲しい」と発言をするのか?
それとも、「大学と両立させて欲しい」と発言をするのかどうかで、ブラックバイトかどうかがわかります。
4-6.研修期間を終える条件を聞く。(相手:面接官、働いている人)
研修期間に関して、「こちらの判断で決めます」と発言があった場合は要注意です。
客観的な判断材料を用意していないということになるので、
いつ、どんな条件で終えることができるのかが明示されておらず、ズルズルと研修期間を伸ばされてしまうことも考えられます。
ポイントは、
具体的にどんなことができるようになったら良いのか?
出勤時間数は関係があるのか?
平均的にどのぐらいの時間で研修を終えるのか?
研修期間のマニュアルのチェック項目があるのか?
などを確認しましょう。
4-7.最低賃金を確認する。(相手:面接官)
都道府県によって最低賃金が違います。
たとえ、研修期間だとしても、最低賃金を下回ることはあってはいけません。
よく研修期間中の時給を確認しましょう。
4-8.時給が1分単位で出るのかを確認する。(相手:面接官)
時給は1分単位で出ることを確認しましょう。
労働基準法で時給が1分単位で出ることは規定されています。
会社によって、「15分ごとだから〜」「30分ごとだから〜」はよく聞く言葉です。そのような場合は完全にブラックバイトなので、要注意しましょう。
4-9.時間外労働で賃金が割増されるのかを聞く。(相手:面接官)
労働基準法の規定にある項目です。
1日8時間で週40時間を超えた場合や、22時〜朝5時までの時間帯に勤務する場合は1.25倍の割増賃金が発生します。
意外と知られていない労働中の時給UP。
給与明細などを確認して、自分のお給料がきちんと支払われているのか。
計算されているのかを確認しましょう。
4-10.備品を壊してしまった際に自腹で払うのかを聞く。(相手:面接官、働いている人)
これも労働基準法で規定されています。
自腹の場合、明らかに、労働者を守るつもりのない職場だと判断できるため、ブラックバイトです。
4-11.辞めるときにどれぐらい前に伝えれば良いかを聞く。(相手:面接官)
辞める時に相手にもこちらにも、なるべくいざこざは起こすべきではないので、
しっかりと条件を確認しましょう。
もし、
「代わりの人を紹介してくれたら辞めてもいいよ」などと、
辞める場合の責任を課せる発言を聞いた場合は、ブラックバイトです。
その責任は労働者にはありません。
4-12.労災保険に入れるかを聞く。(相手:面接官、働いている人)
仕事中や通勤途中に何かあったら、
医療費などを自己負担せずに済むというこの制度ですが、厚生労働省が定めています。
基本的に雇用側の義務なので、アルバイトに入らせていない場合はブラックバイトです。
「通勤途中は自己責任です」などの発言があった場合はやめましょう。
4-13.出勤のタイムカードをいつ打刻するのかを聞く。(相手:面接官、働いている人)
準備をしている場合も、勤務が始まっているのが原則です。
こちらの出勤に対しての決まりを確認し、時給が発生する権利があることを知らない職場はやめましょう。
年間で計算をすると、お給料が大きく変わってきます。
4-14.アルバイトに売り上げ目標があるのかを(相手:面接官、働いている人)
アルバイトに売り上げ目標があるかないかで、実際の勤務において大変さが想像できます。
売り上げ目標を課せられるとアルバイトの責任を超えた業務への結果を求められ、精神的な圧力、プレッシャーもかけられます。
知人の話だと、売り上げ目標が達成できなかった際に、
「達成できなかったから時給はなし」と言われたこともあるとのこと。
5.ブラックバイトを辞める方法
ブラックバイトではないと思って働いてみたら、実際はブラックバイトだったということは、非常によくあるケースです。
なので、どれだけ対策をしても、防げないのかもしれません。
もし防げなかった場合に、円滑に揉めずに、
しっかりと辞める方法をここでは、お教えします。
いきなりアルバイトを辞めることは、ブラックバイトでも、アルバイトでも難しいかもしれません。
お金を稼げなくなり、収入がなくなるわけですから、計画的にアルバイトを辞めることが必須です。
また、ブラックバイトの相手に反論をされ、なかなかアルバイトを辞めさせてくれないなどの問題も考えられます。
それでは、辞める前の準備をご紹介します。
5-1.ブラックバイトを辞める前に言われるセリフ
こちらが辞める意志を伝えると、多くが人手不足のため引き止めてきます。
どれも、こちらの辞めることに対しての罪悪感を煽ってくるセリフが多い傾向にあります。
ただ、これらは全て、
こちらの意志を罪悪感で、申し訳なくさせ、
「みんなのために頑張らせる」ためのセリフに過ぎません。
はっきりと、辞める意志を告げ、もししつこく引き止められても、
辞める権利はこちらにあります。
5-2.おすすめの辞める理由はたった1つ
いろんな理由がありますが、
どれも「じゃあ根拠は?」とか、理由を求められたらめんどくさいですよね。
また、嘘をついて辞めても、結局は根拠が薄くバレてしまい、
余計にややこしくなってしまう可能性があります。
なので、あなたにおすすめする理由は1つです。
「この仕事が自分に合わないので辞めます」
以上です。
自分の価値観に合わないことをはっきりと伝えましょう。
価値観は人それぞれです。
なので、自分に合わないことをはっきりと言うことで、
「相手に理解されることを前提として辞めること」を諦めましょう。
「価値観に合わず、体調を壊してしまう日々が増えたので辞めます」でもいいかもしれません。
説明をする必要のない理由、これ以上説明できない理由を辞める理由にすると良いかもしれません。
もうそれ以上相手が追求できない理由で辞めましょう。
6.どうしてもブラックバイトを辞められない人はこちら
労働条件相談ほっとライン
電話番号:0120-811-610
受付時間:平日(祝日を含む) 17時~22時、土・日 9時~21時
扱っている相談は、シフト表の問題や、残業代の未払い、応募した職種と実際の仕事内容が違うといった、労働条件に関するトラブル全般となります。
参考サイト:「ブラックバイトの相談先6選!典型トラブル&相談前後の流れを紹介」
自分から辞めることを直接話す勇気が出ない人は、上記のサイトを調べたり、連絡をしてみてください。
ブラックバイトを辞めるための適切な法律的アドバイスをもらえたり、
ブラックバイト先に対して調査や、是正勧告をしてくれることもあります。
まずは相談をすることから始めてみましょう。
7.まとめ
ブラックバイトは、一度働いてみないと気づけないケースが多い問題です。
また、一度働きだすと、ブラックバイトの職場環境があたり前に感じたり、
ブラック店長や職場の人たちとの人間関係がなかなか切り離せなくなったりして、そのままズルズルと働き続けてしまう傾向があります。
大学生が今すぐできる防止策は、やはり事前にブラックバイトかどうかを判断する、見極めることが重要かと思います。
せっかくの大学生活なので、有意義に、楽しく、アルバイトができる選択を自分でできるようにしましょう。